屋敷林(やしきりん)とは|造園用語
英語:premises forest. Residential forest
主として弧立して存在する農家等の屋敷の周りを囲む樹林。防風・防火・防塵・防雪・防霧などの諸機能の発揮、ならびに自家用の燃料・堆肥などの用として、あるいは不時の用材の供給などを目的に仕立てられたもの。屋敷森とも呼ばれるほか、地方によっては、居久根(いぐね)林、家森(いえもり)薮、区木(つぎき)など様々な呼称がある。屋敷林は地方の散居村地帯に多く見られるが、その様相は地域の地形、集落の形態、用いられる樹種、樹林の構成状態などによって様々であるが、それぞれ独特の地域景観をつくり出している。簸(ひ)川平野の築地松、砺波(となみ)平野のスギ、関東平野の武蔵野台地のケヤキなどが代表的なものといえる。外観は特定樹種の単純林のように見えても、ほとんどの屋敷林が針葉樹・広葉樹の異齢混交林からなる。主要樹種は北から南にいくに従い、針葉樹・落葉広葉樹・常緑広葉樹の混交割合が多くなる。屋敷林の原型は相当古くからあったものと思われるが、現在、各地に見られるような屋敷林の起源は江戸時代以降と見られる。現在、各地の屋敷林は、都市化の波に洗われ、次々と姿を消す一方、既存の屋敷林は手入れ不足から荒廃したり、また、密生し過ぎて、通風・採光を阻害するなどの弊害をもたらしている所もある。
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