街路樹(がいろじゅ)とは|造園用語
英語:street tree
並木の一種で市街地の道路に植栽されている樹木。街路樹の歴史は古く、紀元前10世紀ごろにはエジプト、西方アジアの主要都市の道路に植栽されていたといわれている。わが国では、7世紀ごろ東大寺の僧呂普照の献言により、太政官符で街路樹の植裁が定められ、これが行政施策として制度化された最初といわれている。街路樹は都市施設として位置づけられており、都市計画上からも重要な要素とされ、法的には「道路法」の適用を受けることになる。街路樹は単調で無味乾燥になりやすい都市の景観に潤いと安らぎを与えると同時に、都市美の構成要素としての重要な役割を担う。また緑陰等の機能も発揮する。一般に街路樹は幅員18m以上の道路、あるいは幅員2.5m以上の歩道に計画され、幅員3.5m以上の歩道には必ず植栽するものとされている。植栽間隔は、6〜10mで8mを標準とし、整形式に植栽することが基本とされている。広幅員の道路では街路樹の列を複数としたり、植樹帯として不整形式に植栽することもある。近年、植桝(うえます)を連結した植樹帯に街路樹と低木を組み合わせた配植が多用されている。街路樹に適する樹種の条件としては、(1)大気汚染、病虫害に強く、劣悪な生育環境下でも良好な生育ができる樹勢の強健なも の、(2)悪臭、毒性、とげ、鋭い鋸歯、粘着性の分泌物などのない、樹性の衛生的なもの、(3)強度の整姿・剪定に耐える萌芽力の強い樹木であること、(4)生長が早く、繁殖が容易で大量に苗木が入手できるもの、(5)栽培管理が容易な樹木であること、(6)樹冠・樹幹が整斉とし端正な樹姿の樹木で並木として集団の美を発揮できる樹木であることなどが挙げられる。本間啓によれば、わが国で街路樹に用いられている樹種は130種類程度といわれている。全国的に使用頻度が高く、わが国の主要街路樹として数えられるものに、アオギリ・アキニレ・イチョウ・ウバメガシ・エンジュ・カロリナポプラ・クスノキ・ケヤキ・コブシ・サクラ類・シダレヤナギ・プラタナス・シラカバ・トウカエデ・トネリコ・ナンキンハゼ・ニセアカシア・ハナミズキ・フウ・マテバシイ・モミシバフウ・ヤマモモ・ユリノキなどが挙げられる。道路という植物の生育にとっては極めて劣悪な環境条件下において街路樹の健全生育を促し、修景・緑陰などの機能を十分発揮させるためには、年間管理計画表等を作成し、整姿・剪定、支柱の点検補修、病虫害の防除、施肥、灌水などについて周到な管理が実施されなければならない。→なみき

