安土・桃山時代の庭園(あずち・ももやまじだいのていえん)とは|造園用語
城館建築も庭園も、巨大で派手な形や色彩で飾られる。赤や青の大きな庭石が多量に豪快に組まれ、よりすぐれた名木、ソテツのような珍木が配植された。群雄割拠と戦乱の時代を生き抜いた新興武将の美意識は、自信に満ちた力の誇示にある。西本願寺書院(対面所)庭園は虎渓の庭といわれているが、紀州青石とソテツが使われた躍動感のある桃山風の代表作である。ところで、こうした表面的な華麗さに対し、一方で内面的な精神性の充実、茶禅一味(いちみ)を主張し露地庭(茶庭)を発展させたのが千利休である。利休は、侘茶(わびちゃ)・寂心に生き、素朴な山里・山路の景をつくることが路地庭の基本であるとした。茶庭は初期の草庵風茶室、後の書院風茶室と、茶室の形式の変化に伴い、また古田織部の活躍などにより、若干造形的なものに変質していくが、基本的には喧騒の中にあって、静寂な環境としての茶室ならびに茶室へ至るアプローチ構成として、地味な山中の風情(市中の山居)をイメージ表現したものである点に変わりはない。桃山時代は、外面内面、陰陽、静動といった、人間自身に内包している両極の側面が庭園に表出した興味ある時代であるといえる。共に、江戸時代に入って完成する。
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