家庭菜園（かていさいえん）とは｜造園用語
英語：home vegetable garden
野菜や果樹を栽培した住宅庭園の一部分。自然との触れ合いを主体とした庭づくりで、収穫の実益を兼ねている。家の周りに食用の菜園を設けたことは、古くからあったと思われる。わが国で最も家庭菜園が流行したのは、第二次世界大戦中および戦後の一時期で、これは純粋に食糧事情の悪さから、イモなどを作り自給自足したものであった。これに対し近年再び果樹や野菜を栽培することが多くなっているが、この現象は都市生活者にとって自然との触れ合いや自ら作ったものを食する喜びが大きな動機となっている。都市生活者には家庭菜園を作るスペースを持たない人々もあるが、こうした人々はベランダでのポットによる野菜の栽培や、市民農園の利用によりその欲求を充足している。また、一定の区画を庭に設ける家庭菜園とは別に、キッチンガーデンと呼ばれる栽培方式もある。これは台所近くの庭の片隅に、シソ・ミョウガ等さほど栽培に手のかからないものを植え食用とするもの、現在でも農家の庭先で多く見受けられる。最近の傾向ではハーブガーデンというのもあり、薬用や香料として用いる食用草本類を庭先やポットに植えるもので、海外から多くの品種が日本に導入されつつある。
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