カントリーパーク(カントリーパーク)とは|造園用語
英語:country park
カン トリーパークには、主にイギリスにおけるその意味と、わが国における新しい公園事業制度としての意味があり、これらは相当異なった内容を持つ。①イギリスにおいては、都市住民が都市近郊に立地する田園地域でのレクリエーションを楽しむために公的に整備された空間のこと。その位置は都心から、幹線道路を利用しなくても1〜2時間で到達できるところで、公園の規模は、10〜100ha程度。田園公園、農村公園、地方公園などと訳される。原則としてこの公園は地域制公園であり、主なレクリエーション施設は、ピクニック広場、釣池、ボート池、散策路、自然研究路、キャンプ場等である。イギリスのカントリーパークは「Countryside Act」(1968)を根拠法としており、Countryside Commissionによって運営されている。周知の通り、イギリスにあっては、わが国と同じく都市公園と自然公園の体系があるが、このカントリーパークはそのいずれにも属さず、第二次世界大戦後、田園地域の自然美の保全とその余暇利用という関心から芽生えたものである。そもそも、イギリスでは、1949 年の「National Parks and Access to Countryside Act」制定によって田園地域へのレクリエーション施策が本格化したもので、1965年に「1970年代の田園地域」という会議で、カントリーパークという言葉の発祥をみた。②わが国での公園行政用語としての意味は、特定地区公園を正式の名称とし、農山漁村地域の生活環境の向上に資することを目的として標準規模4.0haで設けられる都市計画施設でない公園のこと。カルチュアパークと同じく、第三次全国総合開発計画の主題、地方定住構想の趣旨を受けてのもの。